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【and people 】andクリエイターを大解剖! case: 植草真奈美

hue andで活躍する食のクリエイターにインタビュー!
フード業界にてさまざまな活動をするクリエイターは、どのようにその職業に就いたのでしょうか。これまでの経歴や仕事に対する思い、これからやっていきたいことなど、クリエイターの内なる部分にスポットを当てる「and people」。

今回は、管理栄養士で子どもごはんのレシピをメインに活動なさっている植草真奈美さんにお話を伺いました。
撮影を担当したのは、フォトグラファーの石川寛です。

肩書:フリーランス管理栄養士/植草真奈美さん

保育園で栄養士として働き、その後大手料理教室にてレシピ開発やヘルスケアについてのセミナー講師をするなどの実績を積んだ植草さん。保育園では0〜6歳までの子どもたちに向けて、それぞれの月齢に合った離乳食メニューを開発していました。しかし、実際に自身の妊娠・出産を経てみると、大人の食事と分けて離乳食だけを作ることがいかに大変か、また、子どもが楽しく食べられる工夫をすることの大切さなどが見えてきたそう。今回は、ママになってより生活に寄り添った子どものレシピを開発している植草真奈美さんにお話を伺いました。

肩書:味覚を育てていくレシピづくり

もともと小さいころから料理に興味があったという植草さん。高校生のときに進路を考えるにあたり、料理を学べる進学先を捜しはじめたところから、植草さんの料理人生ははじまります。

植草さん・・・家庭科系の学校に進学しようかとも考えましたが、自身もずっとスポーツをしてきたので、スポーツ栄養が学びたいというのが理由で体育大学を選びました。
(4歳からスキーを始めて、高校・大学・社会人と大会に出ていました。県の強化指定選手でしたが、結婚を機に引退しました。)

Foodconcierge・・・今そのときの学びはどんなふうに役立っていますか?

植草さん・・主に子ども向けのメニュー開発をしているので、もっとも成長期である子どもたちの身体づくりや必要な栄養素を理解してレシピづくりするのに役立っています

Foodconcierge −−−保育園勤務だったころは、0歳から6歳までのさまざまな月齢の子どもたちのことを考えて、メニューを作るわけですよね。この時期にはこれを食べさせたい、という食材などはありますか?

植草さん・・・そうですね。食材というよりは、調理の仕方でしょうか。小さいころの味覚はとても大切で、やはり味の濃いものを与えてしまうとそれに慣れてしまって、薄い味を感じにくくなってしまいます。離乳食の時期は素材のおいしさを引き出す調理法を選ぶのがおすすめです。甘みがほしいときも、強い甘さを砂糖で出すのではなく、バナナやりんご、粉ミルクを使って甘さを引き出します

Foodconcierge −−−粉ミルクって、余ってしまうご家庭も多いですよね

植草さん・・・産婦人科で出産時にいただいたけど使わなかった! という方もいるのですが、粉ミルクは甘みもあり、栄養価も高いので、牛乳代わりに離乳食で使うのをおすすめしています。お野菜を粉ミルクで煮てシチューのようにするのもいいですし、ハンバーグのタネに混ぜると程よい柔らかさに仕上げられるんですよ

想像していた子育てと現実の離乳食のあり方

独立後、大手料理教室で保護者向けの食育セミナー講師やレシピ開発などを担当していた植草さんですが、自身に子どもがいないことを指摘されることがあり、仕事への向き合い方に悩んでいた時期もあったといいます。

Foodconcierge −−−保護者向けに、離乳食指導や食育についてのセミナーをされていたんですね。

植草さん・・・そうなんです。いっとき模索した時期はありましたが、管理栄養士として考え方を保ちつつ実際に子育てしながら、おうちの方が料理するときを想像して、子どもをあやしながらだったりおんぶしながらだったり、料理に集中できない環境でも調理しやすいことを考慮しました。

Foodconcierge −−−なるほど。わたしも、環境やタイミング次第では「もう全部一度に済ませたい! 」という気持ちで料理していた気がします。

植草さん・・・そういう現実でも作れる離乳食、という目線で開発しはじめたのは、やはり自分で子育ての経験をしてみてからです。また、実際に体験したことでこれまで知識として得たものが正しいのだ、という自信にもつながりましたし、よりパワーアップした気持ちでいます

Foodconcierge −−−離乳食はどんなふうに作るのがいちばん楽なんでしょうか?

植草さん・・・離乳食は使える食材が決まっていますから、わたしがオススメしているのは、まず子どものメニューを考えてしまうことです。たとえば大人用から“今日は鯖の味噌煮”と決めてしまうと、離乳食では鯖を食べさせられないので子ども用にまた別の食材を準備しなくてはならなくなってしまいますよね。反対に子どものメニューから、白身魚を入れたお粥にしようと決めたら、大人は白身魚でフライにしたりソテーにしたりすればいいわけです

Foodconcierge −−−子育てをはじめてみて、他にもこれは今まで気づかなかったなというポイントはありましたか?

植草さん・・・子どもがおうちの人と同じものを食べたがる、ということですね。“ママのと同じお魚だよ”と言うと、食べものに興味を持ってもらえたり、いっしょに食べようという気持ちになってもらえたりします。これは実際に子どもと接してみて気づいたことでした。はじめからパクパク食べられる子だけではないですし、そういうちょっとした工夫が、食べる意欲につながるものなのだなと勉強になりました

Foodconcierge −−−今はアレルギーの子どもも多いので、離乳食づくりが大変なご家庭もありますよね

植草さん・・・我が家も、子どもがたまごアレルギーなので、まず一部の市販のパンが食べられないんですね。ホットケーキミックス等にも商品によっては乾燥卵白が入ったものが多いんです。その代わりに、たまごを使わないパンケーキや蒸しパンなどを作ったり、じゃがいもを使ってポンデケージョを作ったり。このあたりの知識は保育園に勤めていたときにたくさんレシピを学んだのが活きています。

Foodconcierge −−−お母さんとしての経験は、現在のレシピ開発のお仕事にも活きていますか?

植草さん・・・たとえば離乳食レシピは一食分で材料やカロリー計算をして掲載していたのですが、離乳食って一食だけ作るのは大変ですよね。生活の中で作りやすいよう、だいたい1週間分をまとめて作れるように計算し、余ったものを冷凍しておけるようにレシピを作るようになりました

妊娠中の身体のコントロール

少し話は遡りますが、妊娠中の食事についても体感が活きたという植草さん。妊娠中は貧血がひどくなり、管理栄養士としての知識を活かしながら生活していたとか。

Foodconcierge −−−妊娠中の体調管理は大変でしたか?

植草さん・・・そうですね。貧血があったので、栄養管理はしっかりしようと心がけて生活していました

Foodconcierge −−−わたしも妊娠中は貧血だったのですが、レバーを食べなさいと栄養指導されたのがとても大変でした。苦手なのでどうしても遠ざかってしまって、無理に摂る感じで……

植草さん・・・レバーはクセがありますし、苦手な方もいらっしゃいますよね。本来、鉄分は小松菜やレバーに多く含まれているので、補給するにはベストの食材ではあります。ほかには、栄養価は下がるけれど、ナッツやドライフルーツ、プルーンなどを毎日負担のない範囲でおやつ代わりに摂ることで、鉄分補給するのがオススメです

Foodconcierge −−−なるほど。たしかに毎日続けられることが大切ですよね。今後はこれまでの妊娠・出産の経験をさらに発揮したお仕事をなさっていく予定ですか?

植草さん・・・そうですね。それができたらと思っています。そしてこれまでのお仕事のほかに、今後はスポーツをしている子どもたちの栄養バランスを考える仕事もしていきたいなと思っています

Foodconcierge −−−お子さんがいながらのお仕事は大変でしょうか?

植草さん・・・大変なこともありますが、今の生活が活きる仕事なので日々の細かなことも学びに直結しています。子どもを育てながら働くというスタイルも確立したく、妊娠中に友人とキッチンスタジオをオープンして、そちらで調理や撮影ができるよう準備しています。子どもがいても働けるよう、整えていきたいです

子育てがはじまると、これまで料理が得意でなくてもせざるを得なくなったりするもの。離乳食や子どものごはん、おやつなどを効率よく作ることができたら、気持ちも楽になりますよね。子どものためにとこだわりすぎて疲れてしまうのではなく、まとめて作ったりじょうずに大人用と子ども用とを作り分けできたりするレシピで、子育てしていきたいものですね

ご協力いただいたクリエイター

植草真奈美さん/フリーランス管理栄養士

順天堂大学大学院医学研究科協力研究員。一児の母。保育園で栄養士として働いたのち、大手料理教室へ。本社商品開発部でレシピ開発を担当し、ヘルスケア事業部の立ち上げに携わる。独立後は実業団への栄養指導、コラム執筆やレシピ開発、セミナー講師のほか離乳食メディアの監修や、スポーツ栄養のブランド立ち上げも手がけている。

 

吉川愛歩/料理ライター

出版社で勤務したのち、フリーライターに。子育てや暮らしにまつわる記事を執筆するなかで、得意な料理にジャンルを絞って活動するように。ライターとして食にまつわる記事やコピーを執筆する傍ら、料理家としてレシピ開発やフード撮影の調理、ケータリング業や出張料理も行っている。

CONTACT

hue_and@hue-hue.com

【担当】 森河 ・ 高橋

会社概要

株式会社アマナ

創設1979年4月28日
所在地本社:東京都品川区東品川2-2-43
主な事業内容ビジュアルコミュニケーション事業
資本金1,097百万円
従業員数(連結)1,107名※2020年1月1日現在
URLhttps://amana.jp