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【and people 】andクリエイターを大解剖! case:橋本沙織

食ライフのプロにインタビュー このシリーズはand.で活躍する食のクリエイターたちの“いま”を探るべく、普段の飾らない素顔や仕事内容をのぞいてみました。プロだからこそ知るテクニックや裏事情は、目からウロコ!知って得する情報も盛りだくさんでご紹介していく連載です。
今回、担当してくれたのはフードスタイリストの橋本沙織さん。
撮影はフォトグラファー ジョ ヘミが担当しました。

 

肩書:フードスタイリスト/クリエイター/ライター

ストーリーを感じさせるスタイリングを得意とするSAORI HASHIMOTOさん。ニューヨークで培ったダイナミックでありながら、肩ひじを張らないナチュラルな表現力は、これからの日本のフードシーンに新たなヒントを与えてくれそうです。

人生の転機は、ニューヨーク

Food Concierge…5月に帰国したばかりと伺いました。ニューヨークでは、フードスタイリストとして活躍されていたとのことですが、日本でもスタイリストとしての経験があったのですか?

SAORI…いえ、全く別の仕事をしていました。主人の転勤で渡米したのです。以前から食には興味があったので新しいことを始めるなら、このタイミングかな、と。それで、ニューヨークで食関連の仕事を調べたのです。

Food Concierge…そうだったのですね。なぜ、その中でフードスタイリストを選ばれたのですか?

SAORI…ニューヨークは、有名な料理学校がたくさんあります。まずは、カリナリのバックグラウンドを得ようとも考えましたが、学費など色々なことを考えると現実的でない気がして。これから美味しい料理を作るテクニックを学ぶのはハードルが高くても、料理を美味しそうにみせることはできるのではないかと思ったのです。
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Food Concierge…日本と同様にアシスタントから始めるのでしょうか? ニューヨークで1からフードスタイリストを目指す方法が想像つかないです。

SAORI…当時は英語がまったく話せなかったので日本人のフードスタイリストさんをウェブで検索しました。日本語なら何とかなるんじゃないかって思って(笑)。そうしたら、ブルックリンで長年、フードスタイリストとして大活躍されている日本人の女性と知り合えたのです。

Food Concierge…それは凄い引きですね!

SAORI…本当に。お電話したら、「たまたま明日撮影があるからみに来る?」って誘ってくださったのです。

Food Concierge…ものすごいタイミングですね~! まさに、アメリカン・ドリームって感じがします。

SAORI…それがきっかけで、この業界に入ることができました。彼女のアシスタントをさせていただきながら、第一線で活躍されているアメリカ人女性の方とも知り合えて、ニューヨークでの活動の場が一気に広がっていきました。

Food Concierge…いつもこの「andpeopleのコラム」でインタビューさせていただいて思うのですが、必ず運命の人に出会える絶妙なタイミングというものがありますよね。強く求めた時に出会いが用意されている気がします。SAORIさんは、それがニューヨークだったんだなぁって。

SAORI…出会いには感謝しかないですね。日本人の師匠にこの道に入れていただき、アメリカ人女性は、向こうでの私のメンターという感じでした。一番心に残っている教えは、「SAORIが伝えるのは、ストーリーだよ。ただモノを置くのではなく、その前後にあるストーリーまでも伝えるのがフードスタイリストの仕事だから」と、メンターのアメリカ人女性から何度も言われていました。今でもその言葉を胸に刻んでいます。
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食の最先端は、毎日が発見!

Food Concierge…ニューヨークでは主にどのような仕事をされていたのですか?

SAORI…私がやらせていただいていたのは、エディトリアルのお仕事がメインでした。ナチュラルなライフスタイルを提案する雑誌があって、そのフード担当でした。

Food Concierge…とても楽しそうなお仕事ですね。

SAORI…そうなんです。アメリカは、ヘルシーな食のトレンドでも最先端です。毎回、新しい食材を目にする機会も多くて本当に勉強になりましたね。

Food Concierge…いま、アメリカ発のスーパーフードがどんどん出てきていますから、それをすぐに扱えるというのは羨ましい限りです。

SAORI…そうですね。このカラフルな粉は何?って、いう食材もたくさんありました(笑)。ドラマの撮影などもお手伝いさせていただくこともありましたが、出演者の方々もとても食にこだわりが強い方が多いので、好みに合わせて食材を変えなければいけない。それもよい経験でした。

Food Concierge…それは大変ですね。具体的にはどういう依頼があるのですか?

SAORI…グルテンフリーじゃないとダメとか、ビーガンではないと食べられないとか。役者さんのこだわりによってカスタムして作らなければいけないんです。実際には、お肉を食べているシーンなのですが、ベジタリアンだから肉は食べられない。「今回は、ミートレスミートでお願いします」というオーダーがくるのです。だからソイミートを使って、お肉料理っぽくみせたり、いろいろと工夫をしていました。

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Food Concierge…面白いですね。つまり、もどき料理ってことですよね。

SAORI…そうです。撮影現場では新しい発見ばかりでした。

食の多様性を学ぶ

Food Concierge…日本とニューヨークで、大きな食文化の違いはありましたか?

SAORI…多様性の一言に尽きますね。

Food Concierge…移民文化ならではの食の多様性でしょうか?

SAORI…それもありますが、選択肢がとても多いのです。先ほどのドラマ撮影とも重なりますが、ビーガンやベジタリアン、パレオなど食の趣向が幅広い。それに合わせてスーパーやお店などでもきちんと対応していて、バラエティがとにかく豊富なのです。あと私が関心したのは、アメリカ人は野菜を美味しく食べる術を知っているということです。

Food Concierge…ニューヨーカーは、野菜をどうやって食べているのですか?

SAORI…素材の組み合わせ方が上手です。お野菜だけでは味気ない時にナッツ類などをたくさん入れて歯ごたえを出したりですとか。日本人がなじみ深い厚揚げとかもサラダの中に入れてしまうとか。よりカリッと揚げてボリュームをアップさせたりしていました。今まで自分が知っていた素材なのに意外性があって、こうするともっと美味しく食べられるんだとテクニックは新鮮でした。野菜を美味しくたくさん食べられる文化が好きだなぁと思いました。日本でもたくさんサラダはあると思いますが、私は向こうの食材の組み合わせや味つけの方が美味しいと感じましたね。

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ポップ・イン・ザ・ボックス

Food Concierge…ケータリングのお仕事もされているとのことですが、やはりニューヨークスタイルなのでしょうか?

SAORI…そうですね。野菜メインというのは意識しながら、色合いが映えるように工夫をしています。私は日本人なので、日本のお弁当文化を表現したかった。『ポップ・イン・ザ・ボックス』という名前で、活動をしています。

Food Concierge…素敵なネーミングですね~!

SAORI…ありがとうございます。お弁当って箱を開けるまでのワクワク感も大切だと思うのです。そのワクワクを私のお弁当で感じて欲しくて、木箱に詰めています。フタを開けたときに心がホップするようなワクワク感を提供できたら嬉しいです。

Food Concierge…SAORIさんらしさって、どういうところだと思いますか?

SAORI…野菜を中心に、スパイスとかハーブを多用するところかも。私がよく作るのは、葉物とアボカド、ビーツをグリルしてやわらかくしたものと、ミントとかハーブをたっぷり使ったサラダとか。サワードブレッドのサンドイッチも。グリルしたマッシュルームと、チーズとホットサンドみたいなのが好き。バターを溶かして、パンをジュッとスキレットを使って香ばしく焼きつけたり。オーブン料理も得意ですね。色の違うにんじんをグリルして中東系の味つけにしたりすれば、ウサギ並みに食べられます(笑)。

Food Concierge…うーん、どれも美味しそうです。
今後はどのような活動をされていきたいですか?

SAORI…私自身は、かしこまらないスタイリングが好きなのです。ダイナミックで、気取らない感じ。自分がキャリアをはじめたのはアメリカなので向こうの技を表現していきたいですね。日本でアメリカのスタイリングはメジャーではないと思うので、それを伝えていければと思っています。ニューヨークで感じた素敵な食のスタイルを披露していきたい。野菜とかも日本ではまだメジャーじゃないものも多いので、食べ方とか楽しみ方を提案していけたらいいですね。
andクリエイターを大解剖! case:橋本沙織 | hue and
Food Concierge…ニューヨークの食事情はとても興味があります。これからもいろいろと教えてくださいね。本日は、本当にありがとうございました!

 

ご協力いただいた食のクリエイター

橋本 沙織(はしもと さおり)/フードスタイリスト | hue and橋本 沙織(はしもと さおり)/フードスタイリスト

京都生まれ、大阪大学外国語学部卒。2014年からニューヨークでフリーランスのフードスタイリストとして活動し、ナチュラル系ライフスタイル誌のフードスタイリングやレシピ本、広告の撮影やレシピ開発に従事。得意ジャンルは野菜やスパイスを用いた料理や、シンプルで飾り気のないスタイリング。またライターとして、主に欧米で新しく起こるムーブメントに関する記事を執筆し、その分野はフード、テック、エコ、ジェンダーなど多岐に渡る。共著に『ミレニアル・Z世代の「新」消費観』。2019年より活動拠点を東京・京都に移す。

 

川越晃子/たべものライター&編集 | hue and川越笑美/たべものライター&編集

出版社勤務後、フリーランスへ。食の取材を中心とした本の企画・構成をはじめ、レシピ作成やスタイリングを含めたトータルコーディネートなどを手掛けている。“食べるものによって、人の体も心も育まれる”という考えをモットーに、食べ物の裏側にある環境や農業、栄養学にも関心が高い。
著書に、日本の食文化をまとめた『おにぎり』、『まるベジ・ドリンク』共にグラフィック社刊などがある。
現在、フードスタイリスト、料理カメラマンとの女性3人のフードユニット「Soup Caravan」を結成中。

 

橋本さんへのお仕事の依頼はこちらまで(→hue_and@hue-hue.com)
依頼可能内容:料理撮影、レシピ開発、NYでの撮影、調理補助 など

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【担当】 森河 ・ 高橋

会社概要

株式会社ヒュー

設立2005年3月
所在地東京都港区海岸3-5-1
主な事業内容広告を中心とするビジュアル制作事業
資本金1,000万円(株式会社アマナ出資比率:100%)
従業員数40名(2018年4月1日現在)
URLhttps://hue-hue.com/